テクニカルガイド
オフセット印刷とは
オフセット印刷とは印刷原版を作製し、原版を印刷機にセットしてインクで印刷します。
一度原版をセットすれば何千何万枚もの印刷が可能です。印刷原版は高価ですが、印刷1 枚当たりの単価は安いので部数が多くなって行くほど安くなり、大量生産に優れた印刷方法です。現在、商業印刷では主流の印刷方法で品質も大変美しい刷り上がりとなります。
モノクロ印刷の印刷方法 | 品質評価 | 適正部数 |
---|---|---|
オフセット印刷 解像度 2540dpi / スクリーン線数 175lpi 以上 |
![]() 評価 5 |
600部 ~ 10,000部 |
オンデマンド印刷 解像度 1200dpi(3600dpi 相当 ) x 1200dpi / スクリーン線数 190lpi ※2 |
![]() 評価 4.5 |
600部以下 |
- ※1 : 品質評価は当社比較値です。適切な解像度で作成されたデータから印刷した場合です。
- ※2 : オンデマンド印刷とオフセット印刷は印刷方式が違うため解像度及び線数の数値での比較は出来ません。
数値は各機械メーカー公表値です。
製作コストは部数とページ数の関係で変動します。
品質優先でお悩みの方はご相談下さい。きっとよいご提案が出来ると思います。
グレースケールとは
グレースケールとは黒を0 ~ 100%の網点の密度で表現しています。網点の密度が多い程、黒に近くなります。また、スクリーン線数によって網点の大きさが変わり線数が高いほど網点が小さくなります。
写真はこのグレースケールで網点の集合体で表されています。オフセット印刷は 175 線以上で網点はルーペでないと見えません。

文字・線のモノクロ表示
100%以下やカラー作成された文字・線、また画像としての文字・線は網点がかかったギザギザした文字・線になってしまう場合があります。

写真
写真は出来る限り調整しましょう。

3つの調整を行った場合とそうでない場合は印刷の仕上がりに差が出ます。
カラー写真でも印刷可能なデータですが、モノクロ印刷すると濃く暗い写真になることが多いです。
特に室内写真は暗くなります。
カラー写真からモノクロ写真にしてから調整をしましょう。
① カラー写真をフォトショップなどの画像を扱えるソフトでモノクロ写真に変換と調整をする。
〈フォトショップの場合〉
「イメージ」→「モード」→「グレースケール」
「イメージ」→「色調補正」の「明るさ・コントラスト」「レベル補正」「トーンカーブ」で調整
「アンシャープマスク」を強めにかけると印刷の仕上がりも良くなります。
※写真は明るめに調整しましょう。
② カラー写真をワード・エクセルなどの冊子を制作するアプリケーションに取込んでからモノクロ写真に変換
〈ワード・エクセル・パワーポイント2007 の場合〉
- 1. 対象の画像を挿入して、選択
- 2.「図ツール」→「色の変更」→「グレースケール」を選択して下さい。
③ カラー写真をワード・パワーポイントなどの制作するアプリケーションに取込んで、「図の書式設定」で調整をする。
〈ワード・エクセル・パワーポイント2016 の場合〉

- 1.①のシャープネスを②のスライダーで+方向へ25%~50%にして写真をシャープにする。
- 2.③の明るさを20%~40%にして明るめに調整
- 3.④でグレースケールにする。
写真の状態を確認しながら調整しましょう。
モノクロ写真はシャープは強めにし、明るめに調整するのがポイントです。
画像のカラーモードに注意しましょう。
デジタルカメラ等で撮影し保存した画像や一般ビジネスソフト(ワード・エクセル・パワーポイントなど)の殆どはカラーモードがRGBという形式です。
このカラー画像のままモノクロ印刷をすると濃い色の領域を黒として扱ってしまいます。

- ① 写真画像は解像度350dpiのものを使用しましょう。
- ② 作成するアプリケーションによって最終PDFデータに画質の差がでます。
- ③ ピンボケのない写真を使用しましょう。
